2021年02月25日

Mestari Cheng  「世界で一番しあわせな食堂」

Mestari Cheng.jpg2019  Director: Mika Kaurismäki

出だしから観るフィンランドの大自然は 最後まで、心が洗われるようだ。
町中が知り合いのようなフィンランドの田舎町、高齢客が常連の とある食堂に現れた珍客。食と健康がつなぐ、異文化コミュニケーションはお互いにとって良い方向へ。小さな良い兆しから、やわらかく波及していき、食堂を中心に 町に広まっていく。個人的な問題も 思いやり、そして意外と大胆な方法で解決へ。
しかし中国人のチェンが探し求める、そこから始まるのだが、・・・トロン その人物については意外とさらりと過ぎる。フィンランド北部まで来たのに?それよりも大切なものをここで見つけたわけだ。
フィンランド現地食堂のシルカとダブル主演の中国人チェン、チェンとその息子の演技がぎこちないのだが、東アジア人の象徴か。それでも、食堂に出入りするおじいちゃんたち含め、彼らの交流にユーモアあり。
タイトルからしても わるいことは起こらなそうなミカ・カウリスマキの温かい作品。緩い流れ、それでもなぜか観続けられる。
ラベル:映画 M
posted by JUNE at 23:18| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月23日

A Tale of Love and Darkness  「愛と闇の物語」

A Tale of Love and Darkness.jpg2015  Director: Natalie Portman

詩的で難解だ。
イスラエルの時代背景はあるが、登場人物が直接的に迫害を受けたようなストーリーではない。中流家庭で育った少女が夢見た世界とかけ離れた現実に心を閉ざしていったと観られる。
少年の視点で、ひとり息子のアモスが見てきた母の苦悩について。そして、年老いてまだアモスの心の奥に染みついたものを。母が話した物語は、どれも彼女本人の心の反映、そしてアモスもまた想像の世界で 母を救い出し、救い出し、救い出すことはできなかった彼の心と、自分自身というものについて。環境を変えても自身は変わらないというのは 身につまされる。

ラベル:映画 T
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2021年02月13日

After the Wedding  「秘密への招待状」

After the Wedding.jpg2019  Director: Bart Freundlich

終了後にタイトルが出たときに気づいた~オリジナル版のデンマーク映画は有名~リメイク作品だと。ヘンな邦題だけれども、原題はシンプルなようで なかなか深く、結婚式の後、この映画のストーリーの方向性が大きく変わる。
真実が明らかになった後、さらに別の真実が明らかになる。人生、決断して生きていくものだということ、心に染みる。
家族との関わり、他人との関わり、血はつながっていなくても家族同然の関係、生き方は人それぞれで、人の先入観とか、善意、疑うのも当然、ただ思いもよらない意図があることもある、それを知ったとき、また関係が変わっていく。
アメリカ映画的ではあるが、それぞれの女性の生き方を ドラマティックに引き込む。社長の風格もあり 感情的、華やかな一面の裏には密かに悩みを抱えるジュリアン・ムーアと、親身の優しい表情、そして怒りを押し殺し、複雑な状況に自問自答するようなミシェル・ウィリアムズ、ビリー・クラダップもベテランで、名優の織り成すドラマに言うことなしの秀作。
ラベル:映画 a
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2021年02月11日

Une sirène à Paris  「マーメイド・イン・パリ」

Une sirène à Paris.jpg2020  Director: Mathias Malzieu

コメディー?音楽とステージもあり、つかみどころはしばらく疑問だが、劇中に出てくる しかけ絵本を広げたようなファンタジーの世界。キャバレーのステージセットの延長線、重みのあるカラフルな色に、レトロなたくさんの ‘物’ と家具、お隣もまた色の違うバスルーム、と アパートのデザインや、おもちゃのレーシングカーのような車など、こだわりのデザインを観るのは楽しい。そして屋外はキラキラ輝く夜のパリを存分に。
サスペンス要素は..無いに等しい~被害者は幸せそうな笑みを浮かべているし~が、唯一ロマーヌ・ボーランジェの立ち位置が相対する。~名作、アメリカのラブコメ的マーメイドフィルムといえば ‘スプラッシュ’ 。確か博士も悪気はなかったのだが意地になっていた。それに比べても~彼女(の役)は気の毒で 当然の行動ともいえる。ロマーヌ・ボーランジェといえば、何年も何年も観ていなかったため 初め気づかないくらいに変わっていた。
お節介な印象から始まったお隣さんも協力的で微笑ましい。しかし皆 驚かないものだ..。パリで発見された人魚はフランス語をしゃべる..。一時的でも人間にはなりません..。
主人公ガスパールは性質が特別で 人魚ルラの影響をすぐには受けないという流れなのだけど、その割にガスパールの人物像はいまいち不足。そして、たいして引っ張るほどの話ではないような。それでもいい。観た目に楽しませ、主演にも魅力があり、ストーリーもあるのだから。
意外と海の中のシーンが無い。水族館の巨大水槽は観せるシーンだが、海ではない。重要なシーンで 沼~は言い過ぎで湖畔?~のような所から入っていくが、パリ近辺だとそういうものなのかもしれない。
ロマーヌ・ボーランジェの件もよい方向へ事を収め、どうしても人魚の行く末は観えているもので、エンディングにはもう1シーンあってもよいかな、ハッピーなノリを観せて終了してほしいが、出だし同様のアニメーションで表現 と。
ローラースケートよりトゥクトゥクは役に立つ。

ラベル:映画 s
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2021年02月06日

Vif-argent  「バーニング・ゴースト」

Vif-argent.jpg2019  Director: Stéphane Batut

あり得ない設定も 微笑ましく認められる。夜のシーンが多く、昼間のシーンも暖かい光。静かに緩く流れ、わるい人は出てこない。あちらの世界に通じる人たちのシーンに恐怖などなく 穏やかなものを感じる。
彼は自分の身の上を理解していないわけではないらしい。ガイド役をしたり、試しに ‘普通’ に残っている。そして 忘れていた彼にとって重要なことを思い出して。流れの大半がガールフレンドとの関係である中、お父さんとのやりとりには胸を打たれる。
彼は役目をさぼったから 急に見えなくなった?それよりも、エンディングの意味は?最後にタクシーを降りた後、なぜ彼に見えない??彼はまだとどまるのか? 状況の変化がわかるようで わかりにくいが、夢の中のような流れだから 深く考えない..。
内容は実ははちゃめちゃだけれども、幻想的で、美しくさえ観える。
ラベル:映画 V
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