前作までが3部作のはずが。続編がつくられたのならば、確認するしかない。
で、普通に、全くこれまでと話がつながっていた。彼自身のアイデンティティーがだいたいわかったところで、さらに掘り下げて父親を絡める。主旨は真相を突き止めることだけではなく復讐の色が。
彼を取り巻くこれまでの重要関係者は順番に消されていく。もう製作上の入れ替えって感じで。フランカ・ポテンテ=マリーを2作目の冒頭で終わらせたように、一番長かったを今回の冒頭で。
ジュリア・スタイルズと2・3作目のジョーン・アレンを混ぜたような位置づけに今回アリシア・ヴィキャンデルを置いたが、役不足のような。表情は頑張ったが、司令塔には及ばない印象。歴的な立場が違う役柄とはいえど、時間が経ったことで消えたジョーン・アレンには、2作目で突然現れても 男性のボス役に勝る威厳があった。
トミー・リー・ジョーンズが独裁的なCIAのボスには見えない。トミー・リー・ジョーンズやヴァンサン・カッセルの有名どころをメインキャストに加えることで、これまでとは違った映画にも感じる。万人ウケする大作の安さが出るから、その路線はやめてほしい。と、まぁギリギリOKで、マット・デイモンが工作員やSWATたちを巻きながら高速で歩けば、ボーンフィルム。
ヴァンサン・カッセルは悪人顔で、いろんな映画でほぼクセ者だが、背が高くてスタイルがよいのもキマる悪役。最近では同じような出方~目立つプラスされた人~でどこでもよく出るので、フランス人の独特さも見慣れた。しかし、ボーンシリーズのスナイパー役をここまで大きくしたのは彼だからだ。
これまでを超える大迫力のカーアクション~をつくった感あり~だが、ストーリーの深みは減った。
アリシア・ヴィキャンデルの役柄を 最終的にはジュリア・スタイルズの立場にはしなかった。彼女が簡単にトミー・リー・ジョーンズに背いたことも含め、彼女の人物像がよくわからないのも、゛続く”ってことで?
シリーズ1作目だけが違う監督で2作目以降が同じ、その傾向はなんとなくわかる、すっきり終わらせない。で、ニヒルな笑みを?これではまだ続編がいくらでも。ジェイソン・ボーンは苦悩し続けるから終わらない。
マット・デイモンもようやく年をとった。