2018年02月25日

Mark Felt: The Man Who Brought Down the White House  「ザ・シークレットマン」

Mark Felt.jpg2017  

Director:

Peter Landesman

おかしな邦題にしたものだ。主演リーアム・ニーソンがニクソン大統領の役なのかと思って観始めたため、初め混乱したが、FBIのマーク・フェルト視点の話。
ウォーターゲート事件全容の知識は必須。
彼の職務としては不正だが、アメリカの歴史を変えた 正義の行動。CIA、ホワイトハウス、つまり大統領を敵に回してまで、彼自身の意志により、彼が独りでとった行動。
緊迫感のある展開に、目が離せない、聞き逃せない。もっと詳細を知りたくなる。
リーアム・ニーソンは、いつもの穏やかなリーアム・ニーソンにしか見えない。いつも以上に たんたんとしている。ただ、実在のマーク・フェルトの性質がわからないので。機密事項を扱う立場で、さらに個人で極秘行動をとる人物なわけで、目立つ行動、言動、表情は皆無だからか。
タイム誌のスミス役は 名言を残してみたり、印象の強い出方なのだが、ワシントンポスト誌のウッドワード役は 重要人物なのに 印象が薄過ぎる。
ダイアン・レインのフェルトの妻役を見ている限り、キャプションの彼女の末路は想像できないもので、ショックだ。マーク・フェルトのFBIとしての動きや事件との関わりだけでなく、家族の事情にも劇中 触れていただけに。
リーアム・ニーソンが かなりげっそりして見えるが、大丈夫なのだろうか。実在のマーク・フェルトと似せているようではないので。
ラベル:映画 M
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2018年02月24日

Una Mujer Fantástica  「ナチュラル ウーマン」

Una Mujer Fantástica.jpg2017  

Director:

Sebastián Lelio

LGBTをテーマとした映画も最近は多い中、極端にドラマティックにつくられてはいない、シンプルで自然な、また初めての印象の作品。
主人公マリーナ視点であることを強く感じる。
シンプルなつくりの中に、ささやかな、しかし重要なメッセージが込められている。かなりの前傾姿勢で強風に立ち向かう。鏡に映った自分。ロッカーの中、この展開は他の映画では予想できないタイプのものだ。
そして何よりも、彼女の目力。
マリーナは、愛する人を失い、周囲からの差別や偏見を受け、それでも そのつらい気持ちを表に出さず、弱音を吐くこともない。自分の権利を主張、行動に移す、彼女の強さが目に表れている。
しかし、彼女は 心の中で自問自答している、叫んでいる、心の拠り所を求めている、それが伝わってくる。
マリーナは、彼とのつながりを探している。しかし何も残っていない。そして、導かれる。
彼女は新たに前を向いて、ステージに立つ。
チリの映画。
ラベル:映画 U
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The Beguiled  「ビガイルド 欲望のめざめ」

The Beguiled.jpg2017  

Director:

Sofia Coppola

美しい森と お屋敷が印象的。それを背景に、衣装のこだわり、少し悪い予感のする若草物語のような若い女性たち。
母と娘たちではなく、少人数の寄宿学校、先生と生徒でした。
キルスティン・ダンストは 未だにソフィア・コッポラのミューズのようで、しかし、もはや生徒の年齢ではなく、若手の教師役に。
エル・ファニングは 幼い顔立ちだが、1人だけ やけに背が高い生徒。それでも、彼女は次世代のミューズだから。
そこに、美しさと年齢的にも雰囲気的にもマッチする、ニコール・キッドマンがボス(園長)と。
でもって、ストーリー上、厄介ごとを引き起こしがちなのは この3人で、他は ただかわいげな女の子たち。わかりやすい意図的なキャスティング。まぁこれだから魅力的でもある。
さらに、唯一の男性、負傷した敵軍の兵士役にコリン・ファレルというのは、どう考えても 心優しい王子様ではないことは明らか。
外部との関わりなく、キリスト教の教えに沿い、家族のように生活している彼女たち。そこに1人の得体の知れない男が現れ、共同生活をするうちに、彼を気になってしかたない、意識し始める、わかりやすい女性陣。
コリン・ファレル扮するジャックは やはりプレイボーイだけれども、極悪人ではない可能性が。彼も 助けてもらったとはいえ、女の子たちに手を出したとはいえ、この とんでもない事態に、気の毒な。
なんとも、屋敷(学園)の前に女性たち全員が並んで正面を向いている 美しい1シーンに移る過程には、ぞくっとするものが。
そんな雰囲気や、美しさの裏側の愛憎劇と、魅惑の映画でありながら、例えば「ミザリー」のような猟奇的なものではなく、女の争いも かわいいもので、宗教色はあるがカルト的ではなく、スリラーとも違う、そこは やはりソフィア・コッポラフィルム。繊細で、ソフトで、美しい。そして、あ..そこで終わる... これぞソフィア・コッポラフィルム。
ラベル:映画 b
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2018年02月23日

Whisky Galore  「ウイスキーと2人の花嫁」

Whisky Galore.jpg2016  

Director:

Gillies MacKinnon

ウイスキーをこよなく愛する、スコットランドの島の人たちの話。ウイスキーが底をついては結婚式も挙げられないと、あるチャンスに 中でウイスキー確保に奔走する、チャーミングな島民たち。
ウイスキーのため あくせくするものの、終始なんとも 微笑ましく、幸せな話。問題はウイスキーのことだけ。姉妹仲良し、父娘仲良し、婚約者どうし仲良し、
花嫁の父親は2人の娘が結婚して去るのを寂しがるが、それだって幸せなこと。島民の争い事なし、暴力なんて一切なし、誰も死なない、島民の動きを阻止しようとする大尉も憎めないキャラクター、かたくなな婿の母親が収まらないはずもない。
関税役員の捜索から逃れる方法も 隠す、隠す、運ぶ、撒く、の協力型が また微笑ましい。
刺激に欠ける?
スコットランドの風景が心地よくマッチした、こんな心が和む映画があってもいい。
実話を基にして、第二次大戦中の話にして、こんな穏やかな映画をつくり上げるなんて。
ラベル:映画 w
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2018年02月18日

Serena  「セリーナ 炎の女」

Serena.jpg2014  

Director:

Susanne Bier

主人公の人物像を描きつつ、人間関係絡みの起承転結だが、割とシンプルなつくりの作品。展開は 深みに欠けるが、ドラマティックにすることで理解しやすく。
出だしから2人が結婚するまで、夫婦ともに事業に着手するまでの流れを端折り過ぎだが、その分、退屈な成り行き説明シーンなく、本編全体を長く感じさせない。
行動力、統率力のある2人が手を取り合うと、事業にも2倍の力を発揮、プライベートともに相性よく、一気に燃え上がり、爆発させる性質の2人。
ジェニファー・ローレンスは気性の激しい印象があるが、ブラッドリー・クーパーはそんなふうに見えない上、どうも感情がわかりにくい目だと いつもどおり見える。が、ストーリーに流される。
ジェニファー・ローレンスの勝手な印象から、初めから魔性の女の役を想像していたので、そういうわけではなかった と。複雑な生い立ちはあるようだが、セリーナは強く、魅力的な女性であって、彼女が違う方向に執着し始めたのは、彼女の心が大きく傷ついたことをきっかけとして。
2人の関係は一度狂い始めると、もう止められない。それまでの仲間の裏切り行為や お互いの過去の出来事、それらの問題は2人の間には何の支障もなかった。愛し合う夫婦であり、仕事の絶妙なパートナーであった、順調な2人の世界が 一気に破滅の道へ。
過去のことはお互いに忘れようと言ったのはセリーナだったが、結局、お互いに 現在につながる過去から目を背けることはできなかった。
2人の結末は納得できるものでもないが、これもドラマティックにつくられたストーリーに流されるまま。2人それぞれの人物像を反映する結末を描いていることは理解できる。

主演2人以外のキャストの出番は印象が薄いので、キーパーソンのリス・エヴァンスの役の人物像の描き方も希薄だが、これも流れからわかりやすい。ショーン・ハリスの役は中途半端。「裏切りのサーカス」 プアマンのデヴィッド・デンシックの役だけは前半で説明が濃い印象~ちなみにティンカーのトビー・ジョーンズも出演している~。
主演2人の馬を乗りこなす姿が美しい。
ラベル:映画 s
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