2018年04月01日

The Post  「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」

The Post.jpg2017  

Director:

Steven Spielberg

社会派映画も スティーヴン・スピルバーグにかかると、事実を忠実に追うだけではなく、拍車がかかっていくテンポよい展開、読み取りやすく 心を動かされる人物像、人間関係の描写を バランスよく構成することで、ストーリーに引き込んでいく。カメラワークによる効果にも気づく。

機密文書を掲載するということは、家業の存続、会社の存続と 全社員雇用の危機を伴い、懲役が科せられる可能性も高い。そこで キャサリンは大きな決断に迫られる。国家権力を敵に回してでも、真実を伝えること、読者、国民の利益を大切にすることが 新聞の最大の使命であるということ。
キャサリン・グラハムの決断は、彼女の家庭の内情を含む会社経営の背景を耳にしていれば、さらに深い。会社を継いだ亡き夫について、劇中 何度かさらっと触れてある。キャサリンを支える取締役のフリッツの存在は大きいらしく、彼女の決断に含まれたものがある。しかし、それにはフリッツとキャサリンの関係性を追究しなければならず、この映画では 編集主幹のベン・ブラッドリーとキャサリンに焦点を当てているため、決断のシーンは、この2人と周囲を交えての これで十分だと思える。

政府の圧力がかかる中、全米複数の新聞社が ワシントンポストに続いて次々と記事を掲載した、この1シーンも心揺さぶられる。キャサリンの決断が大きく影響し、国を動かしたわけだ。
判決が出るシーン1つにしても、意識を集中させ、込み上げるものがある。

安心、安定のメリル・ストリープとトム・ハンクスは、観ていて相性もよい。2人に限らず、組織と登場人物の相関は、バランスよく、わかりやすい。
アメリカンテレビドラマの「ブラザーズ&シスターズ」の印象の 
ウェールズの人、マシュー・リースを見かけるのも珍しいが、おもしろい重要な役どころ。

エンディングをウォーターゲート事件につなげるなんて、粋な計らいだ。無いのはわかっているが、続きを観たくなる。リーアム・ニーソン主演で、ウォーターゲート事件を題材にした映画が最近公開されたばかりなので、すぐにピンとくる。

続きを読む
ラベル:映画 p
posted by JUNE at 13:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする