2018年04月06日

Wonderstruck

Wonderstruck.jpg2017  

Director:

Todd Haynes

子どもが主役の映画というのは、子どもの純粋な心が 胸に響きやすい。
子どもが主役といっても、子ども向けの映画とは違う。それぞれの生い立ちと置かれた状況は複雑で、彼らは自分の居場所を探している。
時代の違う2つのストーリーをつなぐ、そして不思議な運命に導かれる ❛ファンタジー❜ であり、子どもが独りで旅に出る 冒険❜ であり、1冊の本と いくつかの出会いによって謎が解かれていく ミステリー❜ でもある。

1927年のストーリーは モノクロと無音が醸し出す雰囲気あり、1977年のストーリーも セリフが少ない。しかし、子どもの心は読みやすい。

意外なところで、脇役の黒人の男の子ジェイミーの 子ども心にストレートな表現には、胸を打たれる。彼も2人と同じく、自分の居場所を求めているのだ。

真相解明の描写のし方も、ストーリーに即している上、子ども目線のファンタジーに調和している。
ローズ役の顔立ちの違いと、紛らわしくもある配役に、これは言われないとわからないな という真相だが、それでも、ファンタスティックな映画全体の印象と、つじつま合わせの納得により、文句なし。
おそらく子どものローズ役は、彼女である必要があったのだ。演技をしている子役とはちょっと違う印象が。子どもなのだから自然で良い。彼女が笑顔を見せたときの安堵感といったら..。

なぜベンのお母さんは ベンに聞かれても父親のことを話さなかったのか。ただ、今ではない いつか話そうと思っていて、不測の事態が起こっただけなのか。話していれば、ベンの気持ちも違っていたはず。しかし、知らなかったことは、ベンが自分の居場所を見つけるために行動する、2人を引き合わせる、きっかけにつながったのだ。

ユニークな構成による 壮大なストーリーの、優しい作品。

今回バックミュージックに こだわりを感じるが、トッド・ヘインズ監督といえば、「ベルベット・ゴールドマイン」。2016年日本公開の 繊細で美しい「キャロル」も良かった。
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ラベル:映画 w
posted by JUNE at 23:57| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする