
Director:
Ruben Östlund「フレンチアルプスで起きたこと」から また期待を裏切らない、ブラックユーモアのシャープな表現は 洗練されている。
現代社会に ありそうなシチュエーションばかりを突いてくる。
かと思えば、さらっとチンパンジーがペットとして家にいたり の遊び心。
大袈裟ではない日常的な出来事の選択をちょっと誤ったことから、 不運に陥る、心理的に気になる。
集団の心理がところどころに描かれていて、 日本人にもよくわかるもの。
明るくコミカルに展開させるから、客観的にとらえられる。
集団の心理がところどころに描かれていて、
明るくコミカルに展開させるから、客観的にとらえられる。
監督が言うように、ヒーローと悪者とを極端に描くのではなく、人は誰でも良い部分と悪い部分の両面を持っていることを示唆している。
例えば、美術のオープニングイベントに 猿のような男が現れるシーン、自分がこの場にいたらどうだろう、
主人公クリスティアンの不運なストーリーは、
クリスティアンが 一見面白味がなさそうで、適役。スマートなようで 抜けていて、関わったがために 巻き込まれ、悪気はないが 責任があり、時には大きな行動に出るが 小心者、
収まりつかず、ある意味これも後味のわるい映画...というより、
展示美術のスクエアはもちろんのこと、
モダンアートミュージアムを背景に、映像のシンプルさや 不思議な音のバックミュージックも 人の頭の中をSFタッチで表現しているような効果あり、絶妙。
ざっくりつくられたようなタッチで、実は 細部に つくり手のこだわりがある。登場人物の人あたりや 軽い展開と 柔らかいタッチのようで、実は 鋭い迫り方。
チンパンジーや 猿のような人が出てくるのも、一番人間に近い動物である 脳が発達する過程にある猿、
そのシーンちょっと長くない?くどくやる意味ある?とか、
映像美とともに 人間観察をユニークな映画にする、監督の才能に魅せられる、考えれば考えるほど。