2018年05月27日

Phantom Thread

Phantom Thread.jpg2017  Director: Paul Thomas Anderson

格調高い衣装と舞台美術、ピアノの旋律、静かな時間の流れ。
男の規律とカリスマ性、女の魅力と狂気。
お互いが必要であり、お互いに乱され、阻まれ、各々の支配のし方。それは2人にしか理解することはできない、歪んだ愛の形。
多くは語らず 神経質な難しい役に完全に成りきる ダニエル・デイ=ルイスの名優ぶりが光る。オートクチュールの仕立て屋がこんなにも似合うとは、研究し尽くされている。
レイノルズに見出だされたアルマ。慎ましく、儚げな 美しさ。静かで穏やかだからこその 怖さ。美しくも 背筋が凍るようなアルマの言葉。レイノルズは気づいたに違いない。
レイノルズの姉シリル、彼を理解しマネジメントする役柄の 板に付き具合、存在感あり。
ラベル:映画 p
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2018年05月26日

Return to Montauk  「男と女、モントーク岬で」

Return to Montauk.jpg2017  Director: Volker Schlöndorff 

各々が語り始める。冒頭の朗読に始まり。会話を、彼らのセリフを 聞く映画。男女のメロドラマの中で。
過去のこと、現在のこと、忘れられないこと、後悔していること、知っていること、知らなかったこと..。
忘れられない恋を この場所で振り返り、清算し、人生について見つめ直す、大人の愛の物語を描いている??
しかし、人生うまくいくことばかりではないと捉えるべきか、これで すっきりしたのだろうか、主要登場人物3人とも幸せにはなれなかった、結局、蒸し返して よいことはなかった。と、現実的に観てしまう。自分に置き換えると、登場人物の誰にもなりたくないし、誰とも関わりたくないもの。
これでは この映画の観方を間違っていることはわかっている。
ステラン・スカルスガルドの大人の魅力を観たいものだが、少々癖がわるい印象が残る。ドイツ人女優といえば この人、ニーナ・ホスを改めてきれいな人だと。
ラベル:映画 R
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2018年05月25日

Isle of Dogs  「犬ヶ島」

Isle of Dogs.jpg2018  Director: Wes Anderson

人間が出ない映画をこんなに真剣に観たことはないかもしれない。いろんなアイデアを逃すまいと。犬好きなら..とかなんとか言う日本版テレビスポットは意味不明、“ウェス・アンダーソンフィルムを観る” ということ。私としては、声の出演を押さえておくのが1つの楽しみ方かと。
“フォックス” よりも、動いているものに立体的な人形感あり。
犬視点の人間的ストーリー。
犬の毛並みのフワッと感や 潤んだ目、飼い犬らしい犬の気持ちや、微笑ましい犬どうし、または犬と人間とのやりとりを。
明らかに古き日本に見えるが、今から20年後の設定だと敢えて表記する必要ある? まぁいいとして、日本が舞台というのは微妙な感覚なものだが、この映画は初めから そのコンセプトを発表してあり、海外から見た日本っぽさを詰め込んであるアイデア、そこばかりに執着せず、犬心のアイデア、人間介入のストーリーと 、ウェス・アンダーソンらしいスタイルでありながら、また違う方向のこだわりの映画だと観る。
もちろん、ウェス・アンダーソンファミリー含め キャスト陣には注目。犬キャラクターが俳優に見えてくる、犬によっては。
日本語セリフには あたりまえに字幕が付いていないため、割合は少ない日本語にときどき耳をこらさなければいけない、不思議な感覚。
日本をテーマにしてあるとはいえ アメリカ映画なのに、珍しい、劇中のキャプションやクレジットも英語と日本語 両表記なのは、日本に気を遣ったアイデア? 今回の日本に対する監督の ‘リスペクト’?
以下、かなり個人的な感想。私としては エドワード・ノートンの声が好きで、ジェフ・ゴールドブラムの声は聴き方によっては良い声なのだけど、今回はよくわからず。スカーレット・ヨハンソンの声は良いようで、妻フォックスのメリル・ストリープの滑らかな声には負ける。ティルダ・スウィントンはほとんどしゃべってない、パグの表情はかわいいのだけど。人間キャラクターで、グレタ・ガーウィグとフランシス・マクドーマンド出演も お得感、しかし似ても似つかない。オノ・ヨーコ出演の必要はあっただろうか..。
ラベル:映画 i
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All the Money in the World  「ゲティ家の身代金」

All the Money in the World.jpg2017  Director: Ridley Scott

事実に基づいているから、そのままの印象で、それ以上のことはないけれども、十分おもしろい。主演俳優により観る甲斐も。
気づいてみれば最近は母親役が多いミシェル・ウィリアムズ、今回は今回のタイプで何の文句もない、どんな役でも演じられる印象
アビゲイルの置かれた一般的ではない立場があり、ひとりで闘う気丈な母親。彼女がとった行動は 息子を救うために できる限り手を尽くす当然のことであり、家族であり富豪でありながら ゲティが身代金支払いを拒否し続けたことを理解できるはずもなく、事件が解決し 生活が上向いても、彼女の心に残る憎悪を感じるエンディングであった。
アビゲイルをサポートする人が必要で、雇い主から高給を受けとることよりも 人道的に正義感を発揮した、裏のない男、マーク・ウォールバーグだから安心して観られるのか、しかし 可もなく不可もなく、彼でなくてもよいかも。
問題を起こしたケビン・スペイシーの降板により ゲティ役がクリストファー・プラマーに差し替えられた話は割と有名だが、クリストファー・プラマーのほうが祖父という印象には合っているだろうし、出演シーンも多く、急遽 短期間で撮り直したようには観えない、90近い年齢で さすが名優。しかし、ゲティは映画の中でキーパーソンであり、こだわりのあるリッチな生活の裏での孤独も描かれているのはわかるが、老年のクリストファー・プラマーは優しいイメージのほうが強く、頑固な老人くらいにしか観えず、奇怪で予測不能なケビン・スペイシーがこの役を演じるとどうなるか気になる。
ロマン・デュリスにしては珍しい役柄でもあり、どういうキャラクターなのかを観る過程で知るという意味ではおもしろいようで、それだけのことに留まる..。
まぁそういう話だけれども、二流映画のような邦題はどうにかならないものか。
ラベル:映画 a
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2018年05月23日

The Florida Project  「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」

The Florida Project.jpg2017  Director: Sean Baker

意外と、子どもだけのシーンがメインの この映画。
毎日モーテルの付近で遊んで時間をつぶす子どもたちの自然で無邪気な姿。いたずらが過ぎるが、悪意はない。親がわるいとしか。ディズニーワールドのすぐ裏側にある現状。どうしようもない、まるで子どもの母親と、この並みではない生活も彼らにとっては幸せな その子ども。
最後まで反省の色を見せない若い母親役も 雰囲気がよく出ているし、モーテルの管理人役、ウィレム・デフォー、こういう彼を観たかったのだと気づく。
そして、なんといっても子役がすごい。これは演技? 主演のムーニー役の女の子は ここ数年で一番の天才子役だと観える。
この生活が招く結果に ムーニーは幼いながら気づいているのだ。
不意討ちで、心を大きく揺さぶられる。うらぶれた彼らの生活の中にある小さな幸せを描くような映画かと思いきや、それとは少し違う。もっとリアルで自然、それをふわっと観せられただけなのに、この衝動には驚いた。
いかにもインディペンデント映画のようで、この監督は只者ではないかもしれず、今後もチェックの必要あり。
ラベル:映画 f
posted by JUNE at 20:28| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする