2018年10月28日

The White Crow

The White Crow.jpg2018  Director: Ralph Fiennes

プロのダンサーが演じるというのは 何より説得力があり、観応えがある。ということは、言われている、演技ができるダンサーでなければ。バレエシーンはもちろん、主人公として美しく、時に周囲に歯向かい、国家権力に反発する精神を持つ人物の目力、子どもの頃の故郷を振り返るナイーブさ といろんなものを兼ね備えている彼。
回想のように過去のシーンをうまく挟み、ルドルフ・ヌレエフの人生観を観る。時代背景と ひとりのアーティスト、美しく、割と爽やかなドラマティックさ、クライマックスはハラハラさせ、あっというまの2時間15分、見事なレイフ・ファインズ監督作。ヌレエフの詳細をもっと知りたくなるもの。
1点、ルディはお世話になったレイフ・ファインズ扮するプーシキンに対して あの出て行き方のまま? クララに対して一言も謝らない進行も少々違和感で、それはヌレエフの激しい性格を表しているわけで、おそらく ヌレエフ役ダンサーの彼を 実際のヌレエフよりも優しい印象に捉えてしまっている。
レイフ・ファインズは ロシア・東欧人役が初めてではないような気がする。
アラン・ドロンの再来だとか一時期に話題になったが ご無沙汰のラファエル・ペルソナ、いま一歩 強い印象を残せないが、魅力的ではある。
アデル・エグザルホプロス、重要な役なので、役不足。若く見え過ぎ、笑わないクールな役柄は取って付けたよう。ついでに、彼女に初めて出会ったときのルドルフの一目惚れ的な反応も取って付けたよう。
セルゲイ・ポルーニンは この出方だともったいないが、俳優活動としてであれば。
取り上げられていないが、プロデューサーに リーアム・ニーソンの名前も。
ラベル:映画 w
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2018年10月27日

Doubles vies  「ノン・フィクション」

Doubles vies.jpg2018  Director: Olivier Assayas

出版と作家、現代の書籍のあり方と、長いセリフのオープニングで、シリアスな話かと思きや、軽めのメロドラマ。裏でコソコソと いや、近いところで 悪びれず、お互いに不貞を働く人たちだが、戻るところに戻って幸せそうだから まぁいいか となる。電子書籍なのか、ハードカバー書籍なのか、そこは 完全に考えを曲げるわけではなく、うまく取り入れ、ネット時代を意識し、と丸く収め。
前半で女優の代名詞としてカトリーヌ・ドヌーヴの名前を出したかと思うと、最後には 彼女を前に “ジュリエット・ビノシュ” ネタ、この開き直りなユーモア、意外と珍しくおもしろい、やはりコメディ仕立ての映画だったのだと認識。
ジュリエット・ビノシュとギョーム・カネ、軽いドラマだろうと、この2人によって映画は大きくなる。
ラベル:映画 d
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2018年10月20日

Mon ange  「エンジェル、見えない恋人」

Mon ange.jpg2016  Director: Harry Cleven

幻想的な映像とシンプルなストーリー。おとぎ話のようで、世界観は大人向け。この状況で 、わるくはさせない、愛おしい作品。
まさか 今どき、そんな映像、そんなストーリーを。美しく。
ポスター写真の女の子は主人公ではないのだ。登場人物は3人。目に見えるのは2人。
エンジェル視点の映像、優しい母の顔と かわいいマドレーヌの笑顔。木漏れ日に輝く森と、静けさの中で聞こえる風の音、木々の音、湖。
母とエンジェルだけの世界から、エンジェルとマドレーヌだけの世界へ。見えないから、感じられる。こちらまで感覚を研ぎ澄ます。不思議と、エンジェルの存在を。
ベルギー映画。
ラベル:映画 M
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Thelma

Thelma.jpg2017  Director: Joachim Trier

ノルウェーの冬の広大な自然と、シンプルで静かな美しさ。その中での不穏さ。主人公テルマの純真な美しさ。さらに 宗教も絡み。
この空気だから、説明のつかない不思議な話でも、二流ホラーにならず、情緒あるスリラーに。
テルマの人生に隠された出来事が しだいに明らかになっていく。真相は遺伝ということだけ。
彼女は力をコントロールし、よい方向へその力を使えるように。
不思議な力はさておき、人の頭の中は、わるく考えるか、よいことを考えるか、それによって左右されるものだと そんなふうにも感じる。
ラベル:映画 T
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2018年10月14日

I Kill Giants  「バーバラと心の巨人」

I Kill Giants.jpg2017  Director: Anders Walter

ファンタジーとヒューマンドラマ。心の中の何かと闘っているのには理由があるはずで、やはり「怪物はささやく - A Monster Calls -」と内容がよく似ている。ビジュアルも似ていて、「怪物はささやく」のほうがダークな雰囲気あり、ファンタジーの中に それこそ少年の心のストーリーを感じ、泣ける。
それに比べて こちらはアメリカ映画的。主人公の女の子は演技もうまくて かわいいけれど、内容的には 主人公が10歳以下でないと、空想が過ぎる。なので、向かうところ 間延びする。現実的に、この子は心配で、手がつけられない。
ファンタジーが意味している展開、結末まで「怪物はささやく」に似ているが、感動の度合が大きく違う。
ラベル:映画 i
posted by JUNE at 17:43| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする