
突然 語りが入って、それは背景がわかりやすくてよいが、なぜ取り上げ る意味のない、カフェの店主?
主人公ゲオルグのストーリーは唐突に始まり、祖国を逃れて生き抜 こうとするような出だしから、展開は緩み、放浪風に。 ゲオルグは出国するために他人になりすますものの、関わる人への 行いは極めて善人で、しかし心の揺れを劇中 表現し切らず、気になる魅力のある男ではあるが、いまいち彼の人 物像の描かれ方が薄い。
ファシズムの圧力と不法滞在者たちという社会に翻弄された、それ よりも運命のいたずらを観る、やけに たんたんと。語りが入るからか。
一風変わった作風で、それは展開の読めなさに効果あり、エンディ ングも若干の余韻を残すなかなかの良さだが、期待できる雰囲気な だけに、全体として作風を活かしきれない、拍子抜けな今一歩さ。
主人公ゲオルグ役の彼はドイツ人風な顔立ちだが、ミヒャエル・ハ ネケ「ハッピーエンド」でイザベル・ユペールの息子役、フランス 語だったため、フランス人かと思ったが、ドイツの人。今回は基本ドイツ語映画で、舞台のほとんどがマルセイユのためフラン ス語も。
主人公ゲオルグのストーリーは唐突に始まり、祖国を逃れて生き抜
ファシズムの圧力と不法滞在者たちという社会に翻弄された、それ
一風変わった作風で、それは展開の読めなさに効果あり、エンディ
主人公ゲオルグ役の彼はドイツ人風な顔立ちだが、ミヒャエル・ハ