2019年02月23日

La douleur  「あなたはまだ帰ってこない」

La douleur.jpg2017  Director: Emmanuel Finkiel

終始、マルグリットの手記を彼女が読んでいる。そのため詩的で、展開するマルグリットの感情とは また別に彼女の気持ちが流れる印象。それも1つ、そして とにかく彼女は待ち続け、大きくは変わらない状況が続くため、疲れる。女性作家であり、レジスタンスとして 強く美しくも、薄幸の複雑な表情を浮かべているメラニー・ティエリーの演技はよいのだが。待って、待ち続けて、奇跡的にも生還したというのに、彼女は最後まで複雑な表情だ、夫が弱っているとはいえ。再会のシーン無し、さらにはキャプションによる その後.. 信じ難い。
ブノワ・マジメルは いつからこんなに太ってしまったのだろう..。彼の役柄も キーパーソンなのかと思いきや 中途半端で残念。
原作が '苦悩’ であり、マルグリット・デュラスについて理解しなければ、おそらくこの映画のよさはわからない。
ラベル:映画 d
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Den skyldige  「THE GUILTY ギルティ」

Den skyldige.jpg2018  Director: Gustav Möller

舞台は 指令室の1席のみ。緊急ダイヤル番の警察官アスガー。電話のやりとりを聴くだけ、彼のアップを見ているだけ。そんな珍しい設定の映画だが、どうして退屈することなく観られるのか。
実は難事件を解決することになるんでしょ というのは観え透いている。が、そこに留まらなかった。集中力が落ち着いてきたところで、思いもよらない展開が。
職業柄、状況によっては個人の判断だけで動いてはならない、ましてや私情で。出だしからアスガーにその傾向が見られたのは伏線でもあり、もうひとつの側面、彼自身についてが観えてくる。
この1室の電話の前で事件は起こり、彼の心だけが動いて、この電話の前に終わる。それなのに目に見えるように展開していく、アスガーの心の動揺とともに 緊迫感の中、衝撃を受ける、この引き込み力、なかなかおもしろい映画だ。
ラベル:映画 s G
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If Beale Street Could Talk  「ビール・ストリートの恋人たち」

If Beale Street Could Talk.jpg2018  Director: Barry Jenkins

原題と邦題は ちょっとの違いで全然意味合いが違うもので、原題は この映画の芯の部分のメッセージを、邦題は 映画の全体像を。
人種差別の根深い 厳しい世界を生きる恋人たち。紛れもない若い2人のピュアなラブストーリーであり、家族関係、中流階級の黒人社会を描く。暗い背景を伴いながらの 個の静かな幸せ、耐える苦難。
詩的に、緩やかな時間の流れ、柔らかい光、この間の取り方、登場人物の瞳に何を感じるか。「ムーンライト」と同じく。
主人公ティッシュの家族全員が彼女の身方なのは救い。そしてティッシュとファニーの一途な関係に惑いはない。しかし、一途な想いも ティッシュの母の努力も 状況を変えることはできない、何ひとつ変わらない。そこに何を観るか。
ラベル:映画 i
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2019年02月16日

The Favourite  「女王陛下のお気に入り」

The Favourite.jpg2018  Director: Yorgos Lanthimos

ヨルゴス・ランティモスフィルムといえば、精神的にグロテスク、たんたんと。美しい仕上がりの映画になるはずはない。ただ、今回は18世紀初頭のイギリス国家が舞台で、宮殿セットや衣装、ビジュアルの豪華さには目を引く。そこに多少下品さは加わるものの。
各々が各々の演技派な主演女優陣。レイチェル・ワイズより歳下にはとても見えない、女王、話題のオリヴィア・コールマンが存在感あるかどうかは重要。この監督の映画に続けて出演となると ただ美しいだけではない、凛とした構えのレイチェル・ワイズ。イギリス風味が無いエマ・ストーンも したたかで、したり顔から いぶかしい顔へと表情がよい。ついでに、ニコラス・ホルトは 個性的な役柄のほうが上手いかもしれない。
宮廷ものといえど、普通の時代スペクタクルドラマとは違うわけで、不快なまま終わるものだ。驚きはしないけれど、これも人間ドラマ、すっきりしたくて このモヤモヤ感に肩を落とす..。それが狙い。
ラベル:映画 f
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2019年02月10日

The Rules for Everything

The Rules for Everything.jpg2017  Director: Kim Hiorthøy

サイエンスノンフィクション映像を観ている感覚。
名前とは かけ離れた、感情を表に出さない、小学生の女の子の名はストーム。彼女が語る、万物についての哲学的な言葉は なかなか興味深い。そして、引用される「第七の封印」の死神に扮したストームが なんともかわいい。
しかし、この映画の 取り留めの無さ、言いたいことはタイトルどおり?..さっぱり。
登場人物みんな感情がどこか欠けているようで、現実的でもあり、無機質で 奇妙な世界。自分がこの中に入ることを考えると 居心地わるい。
例えば、スウェーデンの リューベン・オストルンド監督の映画も 人間的、現実的だけれど どこか微妙に不思議空間、それでも 映画として始まりと終わりがある。しかし、この映画の捉えどころの無さといったら..。気には なる。
母と娘が似ている。
ノルウェー映画。
ラベル:映画 R
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