2019年05月25日

Ben Is Back

Ben Is Back.jpg2018  Director: Peter Hedges

立て続けの重要な息子役ルーカス・ヘッジズは主役級だが、この映画の主人公は ジュリア・ロバーツだと言える。
ベンといられることを心から喜び、息子を見放しはしない、ひとりで必死にベンを守ろうと奮闘する母親。ジュリア・ロバーツの顔いっぱいのスマイル、焦燥感、憤り、一心不乱な様子、彼女の感情の表し方は よい意味で伝わりやすく、その分 アメリカ映画的にもなる。
ベンを捜す母、ベンの危険な行動、不安な家族と、サスペンス風な流れも。それでも、映画でありがちな ベンの過去の行動のフラッシュバックの映像など一切なく、会話からいくらか掴めるだけで、彼の家庭の外での行動には謎が多いが、ベンが帰ってきた現在に焦点を当て、ベンと家族、特に息子に対する母のドラマを。
アメリカ映画的であっても、斬新なエンディング。母の視点で、Ben is back. さらに Ben is back. でなければ。
ラベル:映画 b
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2019年05月18日

Colette

Colette.jpg2018  Director: Wash Westmoreland

女性であるがゆえに 作家としての才能を隠すしかないという、最近の映画「天才作家の妻」や「メアリーの総て」と似た話で、さらにジェンダー意図の強い この映画。
何度も夫に失望し、傷つけられても なかなか別れないのは、男性優位の時代の妻としてそうさせたということもあり、お互いがお互いを必要としている部分もあったからだろう。
コレットがとうとう夫に愛想尽かし、彼女が言い放った言葉には 自身が生み出した作品に対する強い意思が。コレットが女性として、作家として立ち上がった、そこまでの話。
衣装、田舎町の庭やパリの屋敷と 屋外も屋内も美しい美術。パリの公園を行き交う自転車には目を引く。
完全にイギリス映画となったけれども、フランスが舞台のフランス人の話。
キーラ・ナイトレイに似合う役。時代掛かったコスチュームに、華麗な女性、自由奔放さを持ち、意志の強い女性像を。
ラベル:映画 C
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Galveston

Galveston.jpg2018  Director: Mélanie Laurent

ガルヴェストンとは、テキサス州南東部にある都市のこと。
裏社会から足を洗おうとしている病を抱えた男ロイと、過酷な境遇の若い女ロッキーの逃避行。
ロッキーを見捨てられないロイと、他に頼る者のいないロッキー、孤独な2人の距離がやっと縮まったとたんに 追手が..という、ありがちだがアリの破壊的ドラマティックさ。
男は 殺し屋なのに、人情的には不器用なりに優しい男、これもありがちだがアリの主人公、ベン・フォスターの良い出方。
マフィア絡みの話は 命からがら切り抜けるか、役目を果たして男が命を落とす悲哀ラストか というイメージだが、予想外に 悲惨な運命であった..。
ロイの結末は 事故により決まってしまったが、敵を打ったよね?..
ロイが元恋人に会いに行くエピソードも中途半端に思える。そして、なんといっても ロイの病について発覚したことには拍子抜け。
そして、ありがちだがアリの 再会のラストシークエンスは重要で、ここで映画の全てが決まるというのに、ロイのセリフがいまいち。頼む、メラニー・ロラン...のせいなのか不明だが。
それでも、束の間の穏やかな時を想ってか、嵐の中 海へ向かうロイが見たもの、哀愁のあるエンディングであった。
有名監督や鬼才監督作品含めミニシアター映画に最近多く出演し、いつ見ても どんな役でも輝きを放つ エル・ファニングのピュアな美しさが今作でも。
ラベル:映画 G
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American Animals

American Animals.jpg2018  Director: Bart Layton

人物像の紹介から、犯行の作戦と実行を一気に、テンポよくスタイリッシュに、回想録スタイル。そういう映画は あることはある。そこに、実在の登場人物のインタビューをうまく織り交ぜるという斬新なもの。
彼らは大金を手に入れたかったのか?そうではなく、自己の存在意義を見出だすこと、満ち足りたない日常を変えること、そのための衝動的な計画。その顛末。
彼らの焦りと苛立ちが伝わってくる、主役のエヴァン・ピーターズの破天荒なキャラクターもなかなか良く、バリー・コーガンには独特の存在感がある。
学生たちは悪人ではない印象に観えるが、犯罪は犯罪、人も傷つけた。
後悔か謝罪か、他にも言い分があるのか、本人ら各々の去る背中が寂しげだ。
アーティストのスペンサー本人が通りに出て目で追う1台の車、突っ走ってきた展開からの、情緒的なシーン。
しかし、本人映像がフェイクにも観える。そう思わせたなら 成功なのかも。
ラベル:映画 a
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2019年05月11日

RBG  「RBG 最強の85才」

RBG.jpg2018  Directors: Julie Cohen, Betsy West

ルース・ベイダー・ギンズバーグの魅力と、素敵な夫婦像含め 彼女が歩んできた背景が テンポよく詰まったドキュメンタリー。
たちまち彼女のファンになる。それは 彼女が賢いから、権威があるから、それだけではない。信念を持ち、行動的で、冷静、凛として、チャーミングで、ユーモアがあって
控えめなのに 強い女性、家族のため、人のため、平等な国をつくるために行動し、アメリカを変えるルース。
ルースが かけがえのない夫マーティンや 弁護士の親友ら 人生のパートナーに恵まれるのは、彼女の人間性が引き寄せているに違いない。
性格は違う、理解あり、お互いに支えとなっている、マーティンが先立った話題には心打たれ、ハイスクール時代に出会ってから60年近くもベストカップルであった、美しい夫婦を観る。
ルースは自分に負けない、85歳を過ぎても現役の働く女性。
このドキュメンタリーでは経歴を観ていく印象、2か月前に日本劇場公開となったフェリシティー・ジョーンズの「On the Basis of Sex(ビリーブ 未来への大逆転)」を観れば、彼女の苦労と成功の背景をより理解することができる。セットで観るべき。
彼女のファンになるとともに、自分の生き方も見直すきっかけになるような映画だ。
ラベル:映画 R
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