恵まれた先進国で生きているなら観たほうがよい映画だ。
映画に込められた、社会に、世界に訴えかけるメッセージ。映像や 状況にリアリティーがあるが、映画らしいドラマティックさもある 。推定12歳の子どもがとれる行動だろうか。この悪状況で生き抜 くことができるだろうか。法廷シーンとの時間交錯により経緯が観 えてくる手法も やり過ぎない程度で、映画をたんたんと進行させないつくりとなっ ている。
行動は賢いが、体は小さく もう少し幼く見える主人公ゼイン、この子の演技は見事で、黒人の 赤ちゃんまですごい。主人公をはじめ出演者のほとんどが役柄のよ うな境遇にある素人だというから、中東のスラムを描く内容にして そんな映画づくりができるなんて。
ゼインは口では悪態をついているものの、彼の眼差しが語っている 、自分が何とかしなければいけないという思い、 途方にくれるとき、大人に対する怒り。 彼が必死に守ろうとするのは、自分のきょうだいにとどまらない。 しかし、幼い子どもの力には限界が。
戸籍のない子ども、子どもを産むことに責任を持たない親。
彼の存在が認められようとしている、カメラに向けられたゼインの 笑顔が心に響く。
映画に込められた、社会に、世界に訴えかけるメッセージ。映像や
行動は賢いが、体は小さく もう少し幼く見える主人公ゼイン、この子の演技は見事で、黒人の
ゼインは口では悪態をついているものの、彼の眼差しが語っている
戸籍のない子ども、子どもを産むことに責任を持たない親。
彼の存在が認められようとしている、カメラに向けられたゼインの
レバノンの映画。