1冊の本がつないだ縁、読書会から生まれた 仲間との関わり、謎解きしながら 愛と絆を見つける、観心地のよい映画。
主人公ジュリエットが巡りあった島の読書会メンバーの事情は、戦下のつらい状況の中に語られず、突き止めるうちに、彼らと一緒に過ごすうちに、ジュリエットの気持ちにも変化が。彼女は自分の心に正直に行動を 起こす女性。また、この時代に新進的な作家。
ミステリーといっても、謎は 聞けば当人たちが次々に語ることにより判明していく。それはジュリエットの人柄、信頼関係からであると捉えよう。
美しくも、戦争により大切な人を失った悲しみや 過 去を悔やむ気持ちを抱えている彼らが生活する島、つらい戦争中のエピソードが背景にあるとはいえ、ハートウォーミングで、ハッピーエンディングなロマンスストーリーでもあり、優しい流れの中で 爽快な映画。
リリー・ジェイムズ が 凛として誠実でチャーミングな 彼女に似合う役柄を。ジェシカ・ブラウン・フィンドレイはキーパーソンで存在感がある。マシュー・グードが陰ながら安心感のある役を。婚約者はもともと悪い人ではないのだから、2人の考え方が合わな かっただけ、彼も気の毒なわけで、感じわるく終わらせな くてよかった。おじいちゃんの孫役の男の子は、エルトン・ジョンの少年期役の子 だ。ポテトパイのために来たの?!と。
エンドロールまで、目に浮かぶような微笑ましさ。