2019年08月03日

Submergence  「世界の涯ての鼓動」

Submergence.jpg2017  Director: Wim Wenders

世界には ノルマンディーの壮大な自然があり、対比して、2人それぞれが孤独を抱える狭い闇の空間がある。広い海と 暗い海底。
「つぐない」タイプの映画を思わせるロマンス映画のジェイムズ・マカヴォイと、今を輝くかわいいアリシア・ヴィキャンデルの美しい組み合わせに期待は大きいが、とりとめのないヴィム・ヴェンダースフィルムがもどかしく、普通のロマンス映画ではない。
過酷な現在からの 夢のような回想シーンで展開。出会った2人は 詩的、哲学的、学術的な言葉のやりとりで距離を縮め、それぞれが志す別々の道へ。ダニーの研究は未解明の生物であり、ジェイムズの任務には 根深い紛争、宗教、人間の生死が目の前にある。
極限の状況でお互いを想う、苦しみを伴う美しさ、それぞれアップのカットで2人の眼差し、特にジェイムズ目線のダニー=アリシアが印象的。
ただ、時間交錯により真相解明していくのではなく、なかなか理解が深まらず、改善や進展が観られない状態が続く、これは 最近だと「ビューティフル・ボーイ」と似た、ストレートに伝わりづらく 疲れるものではある。
ロマンスがテーマであるとしても、2人が置かれている状況からして それぞれの仕事については重要であるのに、説明不足で 若干中途半端に思える。多くは語らず 心を映し出す愛の物語であるとしても、例えば テレンス・マリックフィルムのような超越を極めているわけでもない。
生還したのだろうけれど、再会しない~少なくとも再会シーンはない~のは 目に見えている。
ラブストーリーでありながら、世界の様々な局面への触れ方、テーマの構成が少し難しい映画。主演の2人によって観方の変わる映画でもある。
ところで、ジェイムズは なぜGPS発信器をもっと早く使わなかったのか。屋外でなければ使えない?MI-6の道具がそんなわけない。距離の問題か?
ラベル:映画 s
posted by JUNE at 14:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする