女性アーティスト、ましてや女性の指揮者などとレッテルを貼られる1900年代初期に、自らの手で夢をつかみ、指揮者として成功したオランダ移民の女性、アントニア・ブリコ。想像以上にフェミニズムを謳っている内容で、ラストの キャプションにも皮肉な実態に対する訴えが表れている。ただ、彼女の出生の真相や、恋模様、協力者との出会い とドラマティックな要素も過度な表現ではなく含むので、観やすさも。
周囲から、世間から 非難されても、自分のやりたいことを貫くこと、ぶれてはならない、少し傲慢でさえあるほど強い精神で、情熱を持ち、何度も直面する困難にも諦めず前へ進む、感謝の気持ちは伝えること。
精神的にも行動ともに協力者となるロビンのこと、アントニアが気づいていなかったと は驚きだが、セクシュアリティーについてだけでなく、この時代にミュージシャンにな るためという複雑な訳。彼の優しい眼差しが印象的だ。
精神的にも行動ともに協力者となるロビンのこと、アントニアが気づいていなかったと
主人公に痩せたドリュー・バリモアを控えめにし たような女優さんだが、凛とした強い視線で、貧しい境遇や移民であるルーツを持ち、上流階級への関わり、国を越え突き進みながらもアントニアらしく変化していく姿を。