絡み合う嘘と真実..というサスペンス調を予感すると違う。真実というのは、ささやかで繊細なことだけれども、母娘にと っては確執を取り除く重要なもの。真実の鍵となりそうなサラ叔母さんに ついては、家族に関わる事実があるが、それは母娘の関係を紐解い ていくきっかけとなるだけだ。
表面的に見えていることと 長い間心の底にあるもの、それぞれの性格や プライドにより抑えていたり、表現のし方により わかり合えないこ と。
他人ではないからこそ 一言一言が気に障ったりするもの、でも放っておけなくて、素直に 気持ちを伝えられないけれど わかってほしくて、そんな様子が伝わってくるジュリエット・ビノシュの演技は超一流、 娘リュミール。
母ファビエンヌの プライドと強がりと自由さ、チャーミングな一面を 女優の役だけに本人と重ねてしまうカトリーヌ・ドヌーヴ。そんなファビエ ンヌにも ふとした時に心の動きが観える。
第三者の話から気づくこともある。そして、お互いに歩み寄り、打ち明け、わだかまりを解いて、母と娘の絆が。フワッと和ませて、不意に 胸に響くような ウィットを利かせた優しいオチもある。
他人ではないからこそ 一言一言が気に障ったりするもの、でも放っておけなくて、素直に
母ファビエンヌの プライドと強がりと自由さ、チャーミングな一面を 女優の役だけに本人と重ねてしまうカトリーヌ・ドヌーヴ。そんなファビエ
第三者の話から気づくこともある。そして、お互いに歩み寄り、打ち明け、わだかまりを解いて、母と娘の絆が。フワッと和ませて、不意に
リュミールの娘シャルロット役の女の子のかわいいこと。ファビエンヌを取り巻く男性たちもそれぞれに温かく、長年仕え るリュックの穏やかな眼差しや。言葉の通じないイーサン・ホーク(の役)までい つのまにかファビエンヌに入れ込む様子も。
バックミュージックが聴き心地よく、庭の風景が美しい。 アコーディオンの音楽に合わせて家族がダンスするシーンは素敵。
大物女優たち、舞台もフランスとなると 日本人監督の映画だということを意識することもないが、白黒つけないところでの表現はもちろん、シーンの切り替えもフランス映画のようだ。折り紙の短いシーンや シャルロットがリュックにメダルをプレゼントするシーンは、日本らしさを取り入れたのかもしれない。
バックミュージックが聴き心地よく、庭の風景が美しい。 アコーディオンの音楽に合わせて家族がダンスするシーンは素敵。
大物女優たち、舞台もフランスとなると 日本人監督の映画だということを意識することもないが、白黒つけないところでの表現はもちろん、シーンの切り替えもフランス映画のようだ。折り紙の短いシーンや シャルロットがリュックにメダルをプレゼントするシーンは、日本らしさを取り入れたのかもしれない。
ひとつ屋根の下での会話劇で、登場人物 の細かい表情を観逃さず、いかに会話への集中を持続させるか。そうすれば、いろんな発見があり、温かい感動が胸に残る 爽やかな作品だとわかる。