2020年03月14日

The Death and Life of John F. Donovan  「ジョン・ F・ドノヴァンの死と生」

The Death and Life of John F. Donovan.jpg2018  Director: Xavier Dolan

グザヴィエ・ドランの有名俳優シリーズ、初めて英語の映画となった。国籍を絞ってはいないが、ナタリー・ポートマンにスーザン・サランドン、キャシー・ベイツとなると アメリカ人の印象だからか、グザヴィエ・ドラン色が最も消えたように思える。ただ、毎度の ストーリーにセクシュアリティーが関係することと、母と息子の関係がここでも描かれる。
アデルの曲でスタート。時間交錯が伏線のようで、最後に謎が明かされるのかと。しかし、そういうわけではなく、少年時代の体験から知っていることを成人したルパートが語る流れというだけのこと。
平和にまとめてはいたが、煮え切らない。ジョンがそれほどまでに思い詰めていたようには観えない。そして、重要なジョンとルパートとの関係に特別なものを感じられない。成人したルパートの一方的な告白によると、ジョンはルパートにプライベートを明かしているが、ジョンのその心は不明。会ったこともないファンの子ども相手に赤裸々な内容を語るだろうか。自分の真の姿や気持ちを誰かに話して解放されたかったからか?
スーザン・サランドン演じるジョンの母の描かれ方は グザヴィエ・ドランフィルムの母親像に似ていて、ジョンと母の関係のまとめは良いかと~彼のほうがゲイのように見えるジョンの兄の位置づけはよくわからないが、問題はない~。しかし、ナタリー・ポートマン演じるルパートの母とルパートのまとめは 内容的にはありがちなので 感動のシーンが大袈裟に観える、もっとさりげない解り合いであれば..。11歳より幼く見えるジェイコブ・トレンブレイの天才子役ぶりはわかる。
マイケル・ガンボンの言葉が意味深だが.. 老齢でもベテランの名演の1シーンであった。スーザン・サランドンの役は重要だが、キャシー・ベイツを全く活かせていない。
インタビューを終え 店を出たルパートのエンディングシーン、敢えてドランらしく..その必要が?方向性がさらにわからない。夢を叶えて自分に正直に生きる若者になったと?
おそらく、グザヴィエ・ドラン自身の想いを表現した、また1つの形なのだろう。
ラベル:映画 d
posted by JUNE at 16:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Romeo and Juliet: Beyond Words

Romeo and Juliet:Beyond Words.jpg2019  Director: Michael Nunn

映画として撮られたバレエ版ロミオとジュリエット。バレエのステージを録画したものではない。ステージ以外、屋外や複数のセットシーンでバレエダンサーたちが演じる珍しさ、オープニングから映画風で、バレエを観せる各シークエンスも長過ぎないので 観やすい。しかし セリフは皆無。クラシックのバックミュージックに、小さく周囲の音はある。隅々まで衣装、セットデザインが美しい。
言葉なく、ダンスで表現するということは、例えばマキューシオが倒れるまでのシーンが長い割に、ストーリーの山場がやたらに駆け足に感じられ、これくらいストーリー仕立てであれば バレエを観るという意味でも物足りない、もっと観たいという意味で。エンディングに両家を戒めるようなまとめはなく、儚い美しさであった。
フランチェスカ・ヘイワードは 華奢で しなやか、人形のようで、人間離れした美しさ。ネコになってもチャーミングだったが、やはり ここでは主役の品格に加え、バレリーナとしての魅力が際立つ。
ロミオ役は ロミオにしては俳優視点で魅力に欠ける気もするが、ロミオとジュリエットが主役として並列ではなく、ジュリエットが主人公の映画と観える。初め誰がロミオだかわからなかったが、彼を差し置き 目立っているのがティボルト役で、バレエの舞台でロミオ役をやっていた人だけあり 若いダンサーの中では異彩を放つマシュー・ボール、しかし ティボルト役となると後半の観せ場はなくなる。
劇中 常にクラシック音楽が流れていたにも関わらず、敢えての選曲なのだろうけれど カントリーミュージック風なエンドロールの曲~歌詞にRomeo..や出てくるものの~に違和感。
それにしても、観応えのある貴重な作品だ。
ラベル:映画 R
posted by JUNE at 12:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする