2020年06月13日

Little Women  「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」

Little Women.jpg2019  Director: Greta Gerwig

若草物語の聞いたことのあるエピソードを 普通に時系列ではなく、過去とその後2つの時間が代わる代わる流れるのは、オリジナリティーがあり、割と引き込むつくりになっている。後半その2時代の入れ替わる間隔が狭くなり、登場人物たちの見た目の変化がほとんどないため、少し頭をひねるが、ストーリーから理解できる。
完全に次女ジョーが主人公だが、4姉妹全員にスポットが当たるエピソードを展開させている。
シアーシャ・ローナンはブロンドヘアのイメージなので、ジョー役にエマ・ワトソンのほうが似合う気もするが。作家を目指し 新進的な女性として我が道をいくジョーのタイプとしては、シアーシャ・ローナンでもエマ・ワトソンでもよく、ブルーネットの上品な美人のエマ・ワトソンは ベス役でもよいかもしれず、メグのイメージではないのだけど。2人の演技は元から安心な中、想像以上に良いのがフローレンス・ピュー。表面的な現実主義で 感情表現が豊か、かわいいけれど丸い体型で 末っ子エイミーらしく、若手ベテランのシアーシャ・ローナンとエマ・ワトソンに引けを取らないインパクトがある。
ティモシー・シャラメは若く見え過ぎ、演劇のような大袈裟にも観える演技が気になるが、ローリーが原作でどんなキャラクターなのか私には不明で、ローリーに合っているのかどうかわからない。
ルイ・ガレルはこういった英語の映画に出るのが珍しく、彼らとは年齢的にもマッチするわけではないが、彼自身が魅力的だ。ローラ・ダーンはいろんな役をやっているが、最近だと敏腕弁護士役や派手な成金的な役を観たため、慈善家の母親役とは意外ではあった。クリス・クーパーは彼に珍しいヘアスタイルというのもあるが、人相が変わった。
屋敷や衣装のデザインも素晴らしく、若草物語らしい姉妹・家族の 賑やかな触れ合いと 温かい結束、こじんまりとドラマ展開がある。グレタ・ガーウィグっぽい Lady Bird の良さは私にはわからなかったが、彼女の今作は上等だ。
ラベル:映画 l
posted by JUNE at 21:30| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Juliet, Naked  「15年後のラブソング」

Juliet, Naked.jpg2018  Director: Jesse Peretz

気軽に観られるラブコメだけども、多少珍しい登場人物の設定とユーモアがポイント。複雑らしい人間関係も、悪人はいない 事の荒立てなさ、イギリスの景色で、心地よい。あり得ないような設定から始まったようでも 現実に引き戻す感覚、全てが順調でなくても 前を向いていて、すっきり完結したわけではなくとも、わるくはない。
イーサン・ホーク演じるミュージシャンに傾倒し熱くなる彼がおもしろい。
子役は本当にかわいいが、Marriage Story の役ほうが印象的だ。
DVDパッケージ用のような邦題に魅力がない。
ラベル:映画 15 J
posted by JUNE at 17:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Le jeune Ahmed  「その手に触れるまで」

Le jeune Ahmed.jpg2019  Directors: Jean-Pierre Dardenne, Luc Dardenne

全てのイスラム教徒がこのような信仰を履き違えた精神ではないはずで、デリケートな内容だが、宗教による若者の洗脳、世界中で考えるべき現代的な社会問題の提示だ。
息子が過ちを犯しても、母親だけは子どものことを想っている、家庭環境も原因かと気を揉みながら、元の息子に戻ってほしいと。
彼は改心しただろうか。まだ純粋な子どもなのだから、心からその手に触れるだろうか。純粋な子どもだからこそ難しく、大人が正しく導くしかない。
助けを求めるしかなかったが、彼くらいの分別のつく年齢で、彼の様子を観たところ、そう簡単に改心できるものではない、映画の結末とはいえ。
ダルテンヌ兄弟の作品は、近くで普通の人に起こっているような感覚、繊細で、胸に刺さる。
ラベル:映画 J
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Harriet

Harriet.jpg2019  Director: Kasi Lemmons

人の所有物ではなく 人間として自由に生きることを目指し、たった1人で危険を顧みず行動した女性がいた。家族や仲間を助けるために 森の中を足だけで逃亡することを繰り返すなど、モーゼと呼ばれるわけだ。さらに奴隷制度の撤廃に向けたその後の活動と 彼女について語り伝えるべきもの。社会派なテーマの重みある内容を 程よくドラマティックに、逃亡シーンのスリリング感、酷な状況は伝わるが、敢えて残酷な描写があるわけではなく、無駄なく、わかりやすく展開する。ハリエットの心から絞り出すような言葉、ノミネートされるだけのことはあり、主人公ハリエット役の演技にも注目。
ラベル:映画
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2020年06月09日

Dronningen  「罪と女王」

Dronningen.jpg2019  Director: May el-Toukhy

これこそ悪女か、最近のイザベル・ユペールとも格が違う。
初めは悪気なく、結局 自分を守るために、彼女はこうもなれる。家族の関係が良くなりかけた矢先、父息子の関係を壊し、罪を着せられた その内容は息子グスタフにとっては耐え難く、嘘を信じるしかない夫も気の毒で 失ったものは大きい。穏やかな日常の狂い、真相も 曲がった感情の変化も 彼女の胸の内にだけ。心理的に残酷なストーリーに。彼女の仕事はつらい境遇の子どもたちを助けること、心の支えになること、法に則って。その裏で 逆行した私生活という対比。
ときどき 個人の目線のような至近距離からのカメラアングルも 心理面に響く。
影のある反抗的な少年から 家族に馴染む純粋な一面を見せ始めるグスタフの人物像は 不明確なりにも変化し、夫から聞く 森での警察の証言と、このまま逃れられるのか、心収まらない、淀んだ車内..。
デンマーク映画。
ラベル:映画 d
posted by JUNE at 21:30| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする