2020年07月18日

Grâce à Dieu  「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」

Grâce à Dieu.jpg2018  Director: François Ozon

現実と幻想の区別が曖昧で 魅惑的に洗練されたフランソワ・オゾン色を最も消し、珍しく実話に基づく。オゾン風でないといっても 淡々と事実を並べるのではなく、ストーリーに引き込む。非道で衝撃的な事実を端的に伝え、被害者たちの心と行動にスポットが当たる。
主人公はメルヴィル・プポーだが、主体となる人物が~さらに大きくなったように見える~ドゥニ・メノーシェ、そしてもう1人の人物(スワン・アルロー)へと移っていく、ストーリーのつながりの中で。
アレクサンドルは端を発し告発したが、家族の立場も考え冷静、フランソワは積極的に明るみに出すべくメディアに公表しようと動き、エマニュエルは問題を抱えながらも告訴に踏み出そうとする。各々の違いが観えてくるが、向いている方向は同じだ。各家族関係にも大きく関わってくる。家族の支えと協力がなければやり遂げられることではなく、行動を起こすことによって家族との関係に確執が生じる場合もある。それくらい精神的、身体的、社会的な大ごとである。
信仰に対する考えとの絡みも人それぞれ、複雑で、締めくくられたメルヴィル・プポーの複雑な表情は、簡単には解決されない問題を作品に残している。
ラベル:映画 G
posted by JUNE at 16:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Britt-Marie var här  「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」

Britt-Marie var här.jpg2019  Director: Tuva Novotny

ダメージを受けても顔に出さないブリッド=マリー、第二の人生に踏み出し、場違いな新たな環境へ飛び込んだ先には困難があるけれど、真面目なブリッド=マリーに協力者が現れ、主婦の機転だけでなく 体を張った彼女の姿勢に やんちゃな子どもたちも打ち解けるようになり、好意の男性も現れ、ブリッド=マリーにも笑顔が見られるようになる。そして、子ども時代からの彼女の心。
子どもたちのサッカーカップ出場と施設の存続、それらを達成させたブリッド=マリーがとった行動は。夢を実行させて、40年間 夫のため家庭のためだけに尽くした人生はここで終わらない、自分のための人生、希望が持てる穏やかに光るエンディング。
スウェーデン映画で 笑顔のない年配が主人公、「幸せなひとりぼっち」がとても良い映画で、その女性版を想像した。原作者が同じということで、雰囲気も似ているが、ほのぼのした中に隠された真実の意外性と理解に感動があふれる「幸せなひとりぼっち」と比べると、今作いわばありふれた流れと うまくいき過ぎる展開を少々感じてしまう。
ラベル:映画 b
posted by JUNE at 13:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする