
展開は早く、彼女の窮地に立たされた動揺と、 新聞社の動きと報道、GCHQ内の動き、弁護団、と緊迫感に目が離せない。国家間の問題、政府が絡むが、 劇中全貌の広がりをみせず、 主人公キャサリンだけに焦点を当てたもので、その分 彼女に関するヒューマンドラマの要素が描かれる。 それがサスペンスのテンポで展開し、シリアスな社会派作品が淡々としていながらも 引き込まれるものに。
正しいことをするということ、 彼女が置かれた危うい立場での勇気ある行動。 間違ったことはしていないが、正しいこともしていないと 彼女の同僚は自らのことを言う。 移民の夫の事情も関わってくるが、 愛する夫との信頼関係も彼女の支えになっていると観られる。 そして 弁護士の協力者も現れるが、国家権力に勝てるのか、 という...。
良い役でやはり存在感はあるが、レイフ・ ファインズの出番は少なく、記者役のマット・ スミスという俳優もキーパーソンのようで 劇中の活躍は降下、 マシュー・グードとリス・エヴァンスも出ているが脇役、キーラ・ ナイトレイの映画で 演技も一流。