2020年11月14日

Edmond  「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい」

Edmond.jpg2018  Director: Alexis Michalik

スランプの劇作家エドモンドが作品づくりにノってくる、その高揚感と、急転に慌て、募る不安も感じながら、演劇の進行と エドモンドの現実とがしだいに重なって、周囲を巻き込み 盛大になっていく。
ドタバタ喜劇風、終始笑えるノリかというとそうでもないけれども、ときどきクスッと、全体的に微笑ましく。‛ドタバタ’ も 展開が速く、効果的なカメラワーク。舞台とセット、衣装も美しく、これがまた映画の中の劇場とオーバーラップ、登場人物 個々のキャラクター設定も馴染み、ひとつの演劇を観ているような、時代を感じる重厚な本を開いたような世界観。
恋の行き違いとしては、誠実なのか、やはり現実の気持ちも揺れ 切なさも垣間観え、劇作家のアーティストな思考は納得できるものか.. わかるような気もするが、妻の気持ちは当然のこと、しかし 夫の舞台の出来映えに関係良好。
ハッピーに幕が降りて、それは映画の閉幕でもあり。愛すべき作品。
布地にインクの羽根ペンで書いたようなエンドクレジットのデザインも この映画にマッチしていて、粋。 シラノ・ド・ベルジュラックを演じた歴代俳優がこれほどいたとは。
映画のカラー、個人的に、バズ・ラーマンのセロファン的な赤と青のギラギラした赤とは違い、ペドロ・アルモドバルの胸騒ぎの赤とも違い、この映画の赤は好きだ。フランス映画。
ラベル:映画 E
posted by JUNE at 16:30| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

I Can Only Imagine  「アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌」

I Can Only Imagine.jpg2018  Directors: Andrew Erwin, Jon Erwin

実話に基づく感動的なストーリーであることは明らかで、どう観せるかによる。名の知れた俳優はデニス・クエイドのみで、メインキャストに魅力がなく、微妙である原因はそれだけではない。ドラマティックなポイントはどこかで何回も観たことのあるようなエピソード止まり、ありがちな展開を駆け足でさらっとやっただけに。
主人公バートの歌声を聴いた先生の行動が彼の才能を開花させるきっかけとなった、そこまではよいとして、そこからバンド活動で前進する、その過程がやけに容易い。バンドメンバーも度々出てくるようになるが、彼らの人物像はさっぱり、バートとの関係もたいして表現しないため、気の毒にも印象に残らない脇役の彼ら。
スター誕生ものとして この映画の特徴は、クリスチャンソングというもの。これがピンとこない。ポップスやカントリー風の曲で普通なのだが、確かに歌詞がGod ・・とか天に・・とか。人々を勇気づける曲で注目されるというのはわかる、ただ それはクリスチャンが聴いたときに心をとらえるものとは大きさが違うはずだ。そして、それまでと比較して 大物パブリックサイドがこれは売れると確信する、そこまでのものは観ていて不明で、やはり宗教的なポイントは浸透しづらい。さらに、ストーリーのクライマックスとして、神の力で改心した、赦しを というのが最重要ポイントとされると、すんなり理解できるものではない。観る人を選ぶ。
主人公バート役は歌える人だから抜擢されたに違いなく、よい歌声で、演技もわるくはないが、やはりストーリーだけでなく登場人物に関しても特徴的なつくりではないため、最終的に歌で締めれば感動の映画となる..ともいかず。
エンドロールで 映画のタイトルにもなっているテーマソングの日本語バージョンを流すのは 腰を折られる、やめたほうがよい。
ラベル:映画 i
posted by JUNE at 12:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする