2017年01月18日

Polytechnique  「静かなる叫び」

Polytechnique.jpg2009  

Director:

Denis Villeneuve

白黒映像と 低いポジションで近距離からターゲットを追うような撮影方法が リアリティーを感じさせ、心理的に追い詰められるような緊迫感がある。登場人物の人物像や背景がわかりにくいので、実在事件の背景を把握していることが前提。加害者と 被害者の女子学生、男子学生の3人にそれぞれスポットを当てる。テーマを深く掘り下げられてはいないが、短い映画、いくつかのポイントだけにしぼって凝縮させたような一風変わった構成にも 集中力が途切れることはない。
事件当日は、犯行前の犯人の心理描写以外に前置きなく、展開は速く、断片的。加害者から被害学生に視点が移ることで時間を交錯させ、事件当日の動きの一部が明らかになっていく。
被害者で一命をとりとめた登場人物の事件後の心理面、ひとりは精神的に耐えることができない、母親にも心の内を明かすことができないまま。ひとりは忘れることのできない記憶と不安に苦悩しながらも前に進むことを決心する。
事件全容ではなく、加害者、被害者の心理面を描く作品という印象だ。ただ、ポイントを一部だけにしぼって。加害者の反フェニミスト意識を引き起こした背景や 犯行の動機、自ら命を絶つ意思、事件後の加害者側についてなど不明。被害者側は断片的にも学生2人だけにスポットを当てた描写。 
女子学生については、事件前、事件後を通して、工科大学で理系の技術を学んだ上で進路を考える彼女の心理と行動に触れ、犯人像として描かれる反フェニミスト=社会 に対する、女子学生=女性の社会的進出の権利を表現しているように思える。この映画の原題には、実在の事件現場となった工科大学を意味することと共に、暗にその意図も含まれているのではないか。
ラベル:映画 p
posted by JUNE at 23:04| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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