事実に基づいているから、そのままの印象で、 それ以上のことはないけれども、十分おもしろい。主演俳優により観る甲斐も。
気づいてみれば最近は母親役が多いミシェル・ウィリアムズ、 今回は今回のタイプで何の文句もない、どんな役でも演じられる印象。 アビゲイルの置かれた一般的ではない立場があり、 ひとりで闘う気丈な母親。彼女がとった行動は 息子を救うために できる限り手を尽くす当然のことであり、 家族であり富豪でありながら ゲティが身代金支払いを拒否し続けた ことを理解できるはずもなく、事件が解決し 生活が上向いても、 彼女の心に残る憎悪を感じるエンディングであった。
アビゲイルをサポートする人が必要で、 雇い主から高給を受けとることよりも 人道的に正義感を発揮した、裏のない男、マーク・ウォールバーグだから安心して観られるのか、 しかし 可もなく不可もなく、彼でなくてもよいかも。
問題を起こしたケビン・スペイシーの降板により ゲティ役がクリストファー・ プラマーに差し替えられた話は割と有名だが、クリストファー・プラマーのほうが祖父という印象には合っているだろうし、 出演シーンも多く、急遽 短期間で撮り直したようには観えない、90近い年齢で さすが名優。しかし、 ゲティは映画の中でキーパーソンであり、 こだわりのあるリッチな生活の裏での孤独も描かれているのはわか るが、老年のクリストファー・プラマーは優しいイメージのほうが強く、 頑固な老人くらいにしか観えず、奇怪で予測不能なケビン・ スペイシーがこの役を演じるとどうなるか気になる。
ロマン・デュリスにしては珍しい役柄でもあり、 どういうキャラクターなのかを観る過程で知るという意味ではおもしろい ようで、それだけのことに留まる..。
気づいてみれば最近は母親役が多いミシェル・ウィリアムズ、
アビゲイルをサポートする人が必要で、
問題を起こしたケビン・スペイシーの降板により ゲティ役がクリストファー・
ロマン・デュリスにしては珍しい役柄でもあり、
まぁそういう話だけれども、二流映画のような邦題はどうにかならないものか。