舞台は 指令室の1席のみ。緊急ダイヤル番の警察官アスガー。電話のやり とりを聴くだけ、彼のアップを見ているだけ。そんな珍しい 設定の映画だが、どうして退屈することなく観られるのか。
実は難事件を解決することになるんでしょ というのは観え透いている。が、そこに留まらなかった。集中力が 落ち着いてきたところで、思いもよらない展開が。
職業柄、状況によっては個人の判断だけで動いてはならない、まし てや私情で。出だしからアスガーにその傾向が見られたのは伏線で もあり、もうひとつの側面、彼自身についてが観えてくる。
この1室の電話の前で事件は起こり、彼の心だけが動いて、この電 話の前に終わる。それなのに目に見えるように展開していく、アス ガーの心の動揺とともに 緊迫感の中、衝撃を受ける、この引き込み力、なかなかおもしろい 映画だ。
実は難事件を解決することになるんでしょ というのは観え透いている。が、そこに留まらなかった。集中力が
職業柄、状況によっては個人の判断だけで動いてはならない、まし
この1室の電話の前で事件は起こり、彼の心だけが動いて、この電