メラニー・ロランの天使のようなかわいさを引き立たせるコスチューム の19世紀初期。内容は軽いフレンチコメディーで、とにかく衣装、セット、ブルゴーニュの街並が美しい。嘘つきでお調子者な色男役が似合うジャン・デュジャルダンの長い髭、赤い軍服で白馬にまたがる出で立ちがまた似合う。デザインの美しさには、不謹慎にも、コサック隊に対して大砲で立 ち向かう騎兵隊のシーンまで絵になると思える。
家族のコミカルさチームプレイは上々。全体的にた いして笑えるコメディーではないが、決闘だとかでジャン・デュジャルダンの1歩が大きいのには つい笑ってしまって負けた気がした。
彼を追い出すべく、頼もしいメラニー・ロランを応援するも、ぬけぬけと食い下がるヌヴィル大尉。彼が一度だけ本当 の自分の気持ちを見せたであろう時、空気は変わったものの、 コメディーはコメディーで、痛快でもないが、これでよし。