主人公自身が特有の能力を持ち、野性的な何かがある、とんで もないことが起こりそうな奇怪な雰囲気は、ホラー映画よりも不 気味だ。事前情報なしで観たほうがよい、それはどんな映画にも言 えることだけども、もう何が起こっても驚かない。それでもストー リーはちゃんとある。ヴォーレとの出会いにより、自分の出生の秘 密を知る主人公ティーナの話、それぞれの行動に対する動機は彼ら の会話から把握できる。
ティーナが人間らしい心を持っているのは 義理のお父さんに娘として育てられたおかげでもある、そこが人間に復讐心を持つ、虐げ られてきたヴォーレとの違いで、ティーナは自分の能力を生かした 仕事に就き、少数ながら彼女を信頼する人も周囲にいる。しかし、彼女が抱えた孤独や劣等感、人と違うという不審感は計り知れず、優しい父を許せないほど。ラストのティーナの微笑みを観て、 自分だけではない、真相を知ったティーナが幸せになるには 、本能のままに生きる道を選ぶことなのだろうと。
普通の人間ではないかもっていう北欧の映画は他にもあったが、外 見が若くて美しいのか、醜いタイプなのかで かなり印象は違ってくる。特殊メイクがこれまで観たことのない、人間らしくも動物らしくも あり、本当に染色体によるものかのように2人の顔が似ている。
確かに、性別、容姿、習性、それらのボーダーは誰が決めたのか、 マイノリティーだと疎外される不公平な世の中。日本ではトロールの伝承に馴染みがなく ピンとこないが、ダークでグロテスクな神秘の映像に、 非現実的な内容でもリアリティーがあり、美しいファンタジーとは言えないけれども、メッセ ージがある。
ティーナが人間らしい心を持っているのは 義理のお父さんに娘として育てられたおかげでもある、そこが人間に復讐心を持つ、虐げ
普通の人間ではないかもっていう北欧の映画は他にもあったが、外
確かに、性別、容姿、習性、それらのボーダーは誰が決めたのか、