
母ひとり子ひとり、ロシアからポーランド、ニースへと移り、2人の 絆は深い。
母は一心に息子に望を掛け、諭し、濃い愛情を注ぐ。ユダヤ人とし て時代を強く生き抜く母の姿を見てきた息子ロマンは、 母の期待に応えることを目標として人生を進める。母の期待を重荷 に感じることもあったはずで、離れても精神的に支配されているよ うだが、それでも それ以上にロマンにとって母の存在は大きく、誰よりも、何にも代 えられない、離れていても母が自分の心の中に。
そうなると、ロマンが成し遂げたことは崩れ落ちる。もう彼が生き る目的はなくなってしまったのかもしれない。
ロマンの成長とともに2度俳優が入れ替わるときのシーン使いが美 しい。
シリアスなストーリーを人生における母と息子の強い関係に絞り、 ドラマティックな展開に引き込むつくりは秀逸。
母は一心に息子に望を掛け、諭し、濃い愛情を注ぐ。ユダヤ人とし
そうなると、ロマンが成し遂げたことは崩れ落ちる。もう彼が生き
ロマンの成長とともに2度俳優が入れ替わるときのシーン使いが美
シリアスなストーリーを人生における母と息子の強い関係に絞り、