2021年04月17日

Ammonite  「アンモナイトの目覚め」

Ammonite.jpg2020  Director: Francis Lee

新たな展開が始まったばかりのような段階で、その先、メアリーの心はどう動くのか、2人はどのように落ち着くのか、これでは終われないのだが、ただ、ここで終わる美しさ、文学作品のような。
海辺の町。ステイタスの違いがあって、これまでの生き方により表れ方は各々で、偶然のきっかけと出会いから お互いの孤独な心を埋め合い。それはロマンス以前のテーマかと。
こういうコスチュームの時代が誰よりも似合い、若過ぎず古過ぎない女性らしい美しさ、なんといっても演技派なケイト・ウィンスレット演じるメアリー、古生物発掘の仕事一筋、一見風変わりで人を寄せつけず、硬いが 実は献身的な一面があり、寂しさを秘めている。そんなメアリーの一面に気づいたらしい 彼女を気にかける珍しい男性には微笑ましく思えるが、彼女が目もくれないのには理由があるようだ。劇中、この時代の女性たちの秘密を示唆してもいる。
メアリーとは対照的に 華やかで裕福、しかし満たされない、素直なシャーロット役のシアーシャ・ローナンは 若く、それでもイギリス文学的な役に向く。
女性どうしのロマンスストーリーの映画も珍しくなくなったが、ただロマンスに留まらない内容しだい、女優しだい。
ラベル:映画 a
posted by JUNE at 21:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Proxima  「約束の宇宙」

Proxima.jpg2019  Director: Alice Winocour

テーマは 娘を想う母の気持ち、子どもを持つ女性宇宙飛行士のこと。
母親として 幼い娘と離れるつらさと心配、夢とミッションとで葛藤する主人公サラ。ハードなトレーニングと、女性を軽視する傾向のある周囲の中で、独りで考え、こなす苦しさ。
SFスペースシャトルもの映画を期待するなら違い、逆に、個人的には 感じとりやすく、シンプルに秀作。
いけ好かない印象のマット・ディロンには有名俳優を入れる意図を感じるが、男尊女卑主義の男なのか、かと思えば チームでサラが頼りにする人物として距離が縮まる流れもあり、しかし、サラと彼女の家族だけにスポットが当たるものだった。
美しいエヴァ・グリーンの母親としての演技もよいが、観方を変えると 娘ステラ役の女の子の 自然で 子どもながらに抑えた感情表現が素晴らしい。
ラベル:映画 p
posted by JUNE at 16:30| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月10日

Dreamland

Dreamland.jpg2019  Director: Miles Joris-Peyrafitte

古きよきアメリカの感じは出ているが、ひと昔の映画ならよいが、設定も展開も いかにもで、似たような内容の映画はあったかと、目新しさはない。きれいであってもマーゴット・ロビーが現代的、南部アメリカ人風が気になる。若者はわるくはないが、似たような若手俳優はいるから 何か秀でていないと..。
皮肉でドラマティックなエンディングといえるが、これも ひと昔前の映画ならok。肝心の2人の関係も 一変した彼の人生も 中途半端。妹視点の語りで進行しているからって 適当に折り合いをつけて済ませないで。
ラベル:映画 d
posted by JUNE at 20:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月27日

Undine  「水を抱く女」

Undine.jpg2020  Director: Christian Petzold

魅力的なドイツの主演2人に 神秘的な印象。しかし、主人公の立ち位置からの流れとしては納得いかず、後味すっきりせず。
初めからクリストフが出会った不思議な女性という話なら 不思議に終わってよい気がするが、もともと第一主人公ウンディーネ本人が不思議な目にあい、さらに後半の電話の件でも不思議体験をし、そこからクライマックスで彼女視点が曖昧になってくる。第二主人公のクリストフはナマズを見たくらいで 彼女より認識する不思議体験はクライマックスまでないが、それはさておき、第一主人公化した。
モチーフとなったという神話でいうと、ウンディーネは水の精に還り、クリストフのことは状況も状況で、愛しているからこそ許した ということか。そう考えると美しいストーリーだが、クリストフと出会う前の元彼が後になって関係してくるのが不本意に思える。
携帯電話がスマホタイプではないものの 現代的な設定の印象を受けるが、早い段階からファンタジーミステリーなシーンが出てくることは意外で、その後の方向性に興味津々ながら、ミステリー化が加速する印象は、どちらかというと個人的には好まない。現実的にまとめてほしい。それでも、魅力的な作品ではある。
ラベル:映画 U
posted by JUNE at 21:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Nomadland

Nomadland.jpg2020  Director: Chloé Zhao

自由を好んでカーライフを送る人もいるかもしれないが、それは帰る所があるからだ。それとは話が違う、各々事情もあるようだが、居場所を追われ、大切な人を失い、ハウスレス生活と季節労働、自由にどこへでも行けるのではなく 行き場を失った人たちの生活を観ているようで、苦しい。似たようなことは世界中で誰にでも起こり得るような、状況よりも心理的なリアリティーを感じる。
移動する中で再び出会う仲間との交流や助け合いもある、広大な大地を巡り、朝日や夕陽を眺め、しかし、観ていて 喪失感と寂しさから逃れられない。
フランシス・マクドーマンドの また多くは語らずとも名演。
ラベル:映画 N
posted by JUNE at 14:00| Comment(0) | 映画コメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする