若者の想像の世界と夢の中、主人公フランツの 頭の中を表現し、 それは精神科医フロイトとの関わりにも結びつき、 観やすいが、 シリアスな背景の割にフランツが平然として観えることと、 登場人物のその後は?完結しない曖昧さは残る、 激動の時代の始まりにしか過ぎないというように。
しかし、田舎と母と離れ、教授フロイトとの交流と恋模様、 時代に翻弄されながら、若者の目線で彼の成長を描いたもの。
1930年代のウィーンの街とタバコ店、路地裏、 ナチスドイツ色へと変化していく街、故郷の湖、幻想的な映像美と 温かさ・切なさの交じるストーリーに観応えあり。