
衣装と舞台にはこだわっているが、 魅惑さを狙って軽い印象を受け、終わってみれば カサノバの身を焦がす切ない恋心と人間論を描きたかったようだが、全く重みを感じられず、不発。焦らせ続けた演出というだけ。コスチューム劇に珍しい、 記者のインタビューを筋に回想を本編とする流れにも 効果はない。
キャスティングもよくなく、ヴァンサン・ランドンは 晩年のカサノバという設定であるにしても 伝説のプレイボーイ感はなく ❛ロダン❜ 寄りであり、ステイシー・マーティンは 痩せていて現代風、役柄ほどの魅力を感じない。